まとめの基本とチェック
生徒たちのノートをチェックする際に気をつけている点が2点あります。
①テストに出やすいところを押さえているか
②意味を理解した上で、自分のことばでまとめているか
これらに気をつけている理由は、次のようになります。
①テストに出やすいところを押さえているか
ノートまとめは、きれいなノートを作ることは目的ではありません。授業を一度聞いただけで全て覚えられるのであれば、ノートを取る必要はありません。テストに向けて出やすいところを知り、それを忘れないようにメモしておくためのものです。つまり、テスト前にノートを見れば大事なところが一発でわかる!ノートを作る必要があります。
だから、テストに出やすいところを押さえているかどうかが重要となってきます。
②意味を理解した上で、自分のことばでまとめているか
初めて習うことは「なんとなく」で覚えてしまいがちです。言葉を覚えておけばなんとかなるでしょ!というのは大間違いで、最近のテストは「語句」よりも「語句を使った説明」が増えてきています。
つまり、その「語句」が何を意味しているのかを正しく理解していないと問題に正しく答えられないということです。
だから、まとめ後のチェックでは自分の言葉で「説明」をしてもらいます。つながりだったり、どんな時に使うのかだったり、難しい単語が出ればそのイメージを説明してもらいます。そこで初めて自分が理解していたのかどうかがわかります。自分の言葉による説明を加えることで自分にとっての分かりやすいノートに仕上がっていきます。
テストで点数を取るためには難しいことをしなきゃ!と思いがちですが、それでは新しい問題には対応できません。
基礎を固め=問題から情報を引き出すツールであり、どんな問題にも順応できるようになっていきます。
だから、基本的なことを確実に身につけ忘れないようにノートにまとめていくのです。
基礎がしっかりとできていれば、問題からヒントを得やすい!
例えば、次の問題を見てみましょう。
【問】二等辺三角形ABCがありAB=BCである。∠Aが40°のとき、∠Bの角度を求めよ。
<なんとなくやり方を知っている生徒>
(180-40)÷2=70 A. 70° 理由は....わかりません
<三角形のノートまとめをした生徒>
・三角形の内角の和=180
・二等辺三角形の特徴
① 2つの辺の長さが等しい
② 2つの底角の大きさが等しい
③ 頂点から垂直に下ろした垂線は、底辺を2等分する
だから、(180-40)÷2=70 A. 70°
理由は....三角形の内角の和=180°だから頂点の40°をひく。二等辺三角形の底角は等しいので2でわると1つ分がでる
そして、似たような問題です
【問】二等辺三角形ABCがありAB=BCである。∠Bが40°のとき、∠Aの角度を求めよ。
<なんとなくやり方を知っている生徒>
(180-40)÷2=70 A. 70° 理由は....確かこんな感じです。
<三角形のノートまとめをした生徒>
・三角形の内角の和=180
・二等辺三角形の特徴
① 2つの辺の長さが等しい
② 2つの底角の大きさが等しい
③ 頂点から垂直に下ろした垂線は、底辺を2等分する
だから、180-(40+40) =100 A. 100°
理由は....二等辺三角形の底角は等しいので∠C=40°、三角形の内角の和=180°だから180°から∠Bと∠Cを引く
この2問は極論としての分かりやすい例ですが、実際にやり方だけを覚えて、「考えなしに」公式を使ってしまう生徒がいます。物事を正しく意味を理解していくことで、理論立てた説明ができるようになり、単純なひっかけ問題にも十分対応していけるのです。
生徒たちは、要点を押さえたノートまとめで身になる学習を進めています^^
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