魅惑的なお誘い

四中と翔陽中の中３生後期中間テストが本日終わりました。

結果はまだですけど、それぞれ手応えは…あったようです。

とはいえ、今のテストが終わったら、次のテストが待っているのが受験生。

来週１１月５日（もう１１月なんですねぇ）には学力テスト総合Cが待っています。

その前に１１月３日（文化の日）には対策模試が待っています。

息もつかせぬテストラッシュの時期です。

そして学力テスト総合Cが終われば、三者面談という受験校をほぼ決定する面談が学校で行われ、いよいよこれまで以上に具体的なイメージをもって、勉強を進めていくことになります。

最終決定は１月末日まで待てるのですが、ほとんどの生徒はこの三者面談で受験校を決めます。そして、得点が足りていない生徒は１２月の学力テストで結果を出さないといけなくなります。ということで、進学先が決まるまではドキドキが続くのです(⌒-⌒; )

そしてこの時期は「私立高校からのお誘い」のシーズンでもあります。

市内の私立高校から、主に「スポーツ推薦」の名の下、青田買いが行われるのですが、よほど「以前からその私立高校に行くと決めていた生徒」じゃない限りは、お断りする類のお誘いです。

しかし生徒の中には、そんな「予期せぬチャンス（もどき）」に食いついてしまう子もいます。気持ち的な「揺らぎ」ではあるのですが、特に勉強することが疲れてきている生徒にそういう傾向があります。

もちろん前述した「以前からその私立高校に行くと決めていた生徒」であるならば、二つ返事でいいのですが、そうではない生徒が「私立の推薦の話が来て…」という場合はちょっと危険なんです。

というのは、テストテストと勉強に疲れている時期ではあるので、そういう「ちょっとしたラクっぽいお誘い」にはとても弱いメンタル時期なんです。

例えるなら運動ダイエットしている方たちがなかなか成果の出ない時期にさしかかった時に、「こんなにラクして痩せられる」的なサプリを手にしてしまうようなもので、とても魅惑的な誘いに見えてしまうんですね。

そんな「突然の」お誘いは「自分だけ特別なのかも」と思いこんでしまうこともあり、また本来なら悩む必要もない選択だと思うのですが、そんな「突然の」お誘いを「真剣に」悩んでしまうことにより「こっちに行く方がいいかも」と自分で自分を思い込ませてしまうということになってしまうんです。思い込んでいくと冷静な判断が下せないこともあります。

メンタルの問題なのですが、これまでの努力を一気に捨ててしまうような決断は、やはり冷静さを欠いており、魅惑的な誘いに乗ってしまうような選択をしてしまうのです。

当然それは「弱さ」になるのですが、その「弱さ」を「悩むこと」というフィルターにかけて「ちゃんと考えてる」と思い込むことで、「弱さ」を見なかったことにしようとしているんですね。

これは子どもだけじゃなく、大人でもよくあるメンタルの動きです。

「ちゃんと考えているんだって！」というのは、おそらくあまり「論理的にも将来像的にも」考えていなく、行くか行かないかの二者択一的な悩みになり、判断材料も乏しい中での堂々巡りの悩みになってしまうのです。

一歩引いて大局を見れば、その判断がどういったものなのかは明らかのはずなのです。

だから俯瞰的なものの見方、判断ができないといけないのですが、なかなかこの時期の子どもには難しい場合もあります。

そういうときは大人として、子どもの考えを尊重はしつつも、全くその通りではないんだよということも伝えないといけません。「あなたが決めなさい」とは耳障りのいい台詞なのですが、その「あなた」がきちんとした判断ができていないなと思ったならば、物分かりのいい大人ではなく、経験値のある物の知っている大人として、伝えるべきことは伝えないといけません。

その決断が、真剣に考えた結果なのか、誘惑に負けた結果なのか。

その決断次第では、その後の人生が大きく変わることもあります。

特に「スポーツ推薦」というのは、勉強させてくれないですからね、困ったものなのです。

「この運動するために、この高校に来たんだろ！」的な発言をされたら、子ども達は「はい」しか言えませんからね。怖いことです。怪我などしたら…どうなることやら…。

ということで、自分が本当に決めた自分の本来の目標を忘れないで、

学習に勤しむ生徒達に幸あれ！ですね