「塾に来るだけで成績があがる」と思っていた少年の話です。
どんなに起こしても、叱ってみても、放置してみても、寝るのをやめなかった。
そんな彼がしっかりと起きて学習に取り組むようになった。
その理由は「◯◯高校にどうしても行きたいと思ったから」その少年の話です。
何度起こしてもどうして寝てしまうのかわからないと言います。
気がついたらもう寝ていた。
ガムを噛んでみても、頬をつねってみても、どうしても寝てしまうのです。
そんな彼に告げたことは、「勉強を続けるか、やめるか、はっきりと答えを出しなさい」ということでした。
私は、勉強は豊かになるための贅沢品だと思っています。
一方で、望めは自分の力でものにできるものでもあると思っています。
アフリカに行った時に、愕然とした現状を目の当たりにしました。
村の中心の子(お金のある子)は、制服をきて学校に通っていました。
村はずれの子(お金のない子)は、布切れをからだにまとって働いていました。
こんなこと本当にあるのだなと思いました。
そして彼らにたずねると「勉強をしたい!」とキラキラとした目でいうのです。
でも「学校に行っていない」と。
じゃあ、どうして君は英語が話せるのか?と英語の話せる少年に聞くと、
「自分で練習しているのだ!」と言うのです。
周りの子みんながチェワ語(現地語)を話しているにもかかわらずです。
好奇心と向上心はすさまじいなと思った瞬間でした。
だからかもしれません。
勉強をする環境を整えていただいているにもかかわらず、
真剣に取り組んでいない状況を許せないと感じてしまうのかもしれません。
長時間集中しろとか、無理して勉強しろとかそういった強制はしません。
自分にとって、必要なときに必要な分だけ必死こいてやればいいんです。
だから、選択を迫りました。
「やるのかやらないのか」
「やるならば、他人を納得させるだけの行動と結果を見せる努力をしなさい」と。
「やらないのであれば、今すぐ勉強をやめなさい」と。
彼はまよわず「学習を続けること」を選択しました。
その日から約1ヶ月。
今では一番真剣に向き合って、自分に必要な学習を考えて取り組んでいるように思います。
一番、貪欲に学習している感じです。生活習慣も勉強のために変わりました。
この変わりようには驚いていますし、嬉しい気持ちでいっぱいです。
必死に向き合う覚悟ができたのかもしれませんね。
誰しも大きな壁を目の当たりにしたとき、「逃げるための言い訳」をつくりたくなります。
必死こいてやったのに合格できなかった。。。というのが嫌なんです。
だから必死になりきれない。。。
「いや、ちがうだろ」と、
入試で失敗したことがある身だから言えます。
必死こいて目標を達成しようとした時間は、自分の誇りになります。
確かに達成できないと、悔しいというよりもう何もかもがいやになって、すべてが終わってしまったような錯覚に陥ります。でも、こうやって生きてます。なんならめっちゃ毎日を楽しんでます。
この少年にも、必死こいてやることで生まれる自信を知ってほしいなと思います。
そして、できるならばその手で合格を掴んでくれることを祈っています。
がんばれ!受験生たち!
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