今回は、「叱ることで子どもをやる気にさせること」についてお話しします。
ただ…
叱られたからといって「やる気になる」ことはないでしょう(笑)
叱られた子どもは「叱られたくないから」親の言うとおりに行動するようになるだけです。
残念ながら…なかなか長続きはしないでしょう。
でもこれは「叱ることが効果がない」といっているのではありません。
むしろ命にかかわることや
人に危害をくわるような言葉や行動に対しては
断固として叱らないといけません。
しかし、それ以外の「叱る」は…
「罰を与える」という行為にしかなっていない場合が多いからです。
3つの叱る理由
「結果」や「性格」や「失敗」に対して叱るのは、
あまり効果はないでしょう。
それどころか反発と憎しみを生みます。
なぜならそれは「変えられないもの」であるからです。
変えられないものを叱られても…どうしようもありません。
「なんでこんなことをしたの!」
と言われても…
明確な理由がない失敗だとしたら、
答えようもありません。
「なんでこんな風になったの!」
と言われても…
結果を気にして動いてないなら、
答えようもありません。
「あなた一体何してたの?」
と言われても…
自分でも望んでいない結果なら、
何とも言いようがありません。
叱る唯一の理由は
その相手が「自分の行動を見直して、考えて、次に活かす」
ためです。
だからちゃんと叱るというのは、
「行動の反省を促す」
ということになります。
もう少し突っ込んでいうと
「自分が望む結果につながる合理的な選択と行動をする」
ということになります。
「約束を破る」と叱られます。
なぜならそれは相手を傷つけることになり、
自分自身の気分も悪くなるからです。
「約束を破る」という選択は叱られて当然です。
このとき「約束を守る」とはどういう行動をとることかを
話す必要もあります。
そして「約束を守る」理由も話さないといけません。
抽象的ではなく具体的に、が良いです。
「水をこぼす」としても叱ることはありません。
なぜならそれは不意の失敗だからです。
理由のない失敗には叱る理由はありません。
「気をつけなさい」で十分です。
しかしここで「気をつける」という行動については
お話ししてあげましょう。
「気をつける」とは「どういう行動をとるのか」を
話さないとおそらく通じないでしょう。
「気をつける」は抽象的な言葉です。
小さな子にはわかりません。
「気をつける」具体的な行動を話すことが有効です。
上手な叱り方
というのはあんまりないのですが…
というのは、叱られたほうはいつだって「嫌な気」にしかなりませんから。
でも敢えて言うなら…
抽象的な言葉ではなく、具体的な内容を話すことです。
「それじゃダメでしょ!」
では何も伝わらないでしょう。
「ちゃんとやりなさい」
ではあまりにもボーッとしてて言ってるほうもよくわかっていないのでは…と思います。
言われているほうは…尚更でしょう。
だから、
「どの点がダメで、どうすれば良くなるのか」を具体的に話すのです。
「どこがちゃんとしてないのか、ちゃんとするって何することか」を具体的に話すのです。
あくまでも「話す」のです。
ここで「怒りの感情」を入れると「怒る」ことになってしまいます。
「怒る」最大の理由は「相手が自分の思い通りに動かないから」です。
もっと言うと…「傅かないこと」に対してです。
これでは、相手は話を聞かないでしょう。
上手な叱り方は「相手に話す」という気持ちを忘れないことです。
話し方は、大げさになったり、大きな声になったり、顔を紅潮させたり…
しないほうがいいと思います。
そして、相手に「考えさせること」です。
ただし誘導してはいけません。
それは「考えない反射的なことを言う」子になってしまいますから。
自分にとって最良の選択をする
叱る理由は…
・自分の行動を見直して、考えて、次に活かす
・行動の反省を促す
・自分が望む結果につながる合理的な選択と行動をする
でしたが、
その最大理由は「本人が自分の行動についてよく考えること」だと思います。
叱ることは
命令することでも、
行動を制約することでもありません。
自分の行動を見直し、
次の行動を選択し、
実際に行動させていくことです。
つまり「自分を生かす行動をする」ように「自分の頭で考えること」だと思います。
そうしなければ、自発的行動にはなりませんし、
自分にとって最良な選択を自分でできるようにはなりません。
叱られて動く子
と
叱られたことを考える子
さて、どちらの子どもが伸びるでしょうか?
そして、どちらの子どもが人の気持ちをわかるでしょうか?
ちなみにですが、
僕は子どもの頃、怒られまくってました(笑)
なので、怒られる子の気持ちはよくわかります。
だから、子どもは「ちゃんと叱って」ください。
怒ってはいけません!
より豊かな教育のために…
山田でした。
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