子どもに伝えること 人の役に立つその⑤

僕たちは「困っている人を助けよう」とか

「ゴミのポイ捨てはしてはいけない」など

社会的マナーを学んできたと思います。

 

人に迷惑をかけない

友達は大切にする

約束は守る

借りたものは返す

などなど

 

こういう「人としての当たり前」を学んできました。

マナーというよりも人格といいますか、

人品というものを学んできています。

 

人としての品位ですね。

 

なぜこういうことを学ぶかというと、

本来人は、「人の役に立ちたい」という気持ちを持っています。

 

人に嫌われたい!

と思っている人はいないでしょう?

 

でも、楽しければ何をしてもいいというわけでもありませんから、

そこで、人に迷惑をかけてないけない、ということを学ぶのです。

 

人の役に立つ喜びを教えることは、

 

「その人の中にある本来の気持ちを引き出していくこと」だと思います。

 

そうすれば、いちいちマナーなど教えなくてもいいのです。

それは学ぶものではなく、当たり前のように、自然に行うもの。

親切にすることは、当然の行動だと思うのです。

 

逐一「道徳」などというもので教えることではなく、

日々の生活の中で心の中に培われていくものではないかと思います。

 

だから、それを教えなくてはいけない状況というのは、

如何なものかと思いますし、

そんなもの教えられても、強要かよ!と反発したくなりませんか?

 

強要ではなく、教養の問題ですからね。

 

さて…

人の役に立つことは、副作用のないモチベーションであり、

すべてのマナーの基本です。

常識ではなく、品位の基本です。

 

もしかしたら、学力よりももっと大事なことかもしれません。

人の役に立つ喜びは、

褒められて動くことや叱られて動くことに比べると、

圧倒的に強い「内的要因」による行動の源です。

 

これこそが「やる気の種」となるものです。

 

大人である僕たちでも、家族や友人や周りの人が喜ぶ顔を見ると、

自分の幸せにつながり、

行動のモチベーションになることがありますよね。

 

子どもも同様で、

自分が誰かの役に立っていることを知るのは、

とても大きな喜びになり、幸せになるのです。

 

その喜びを教えられた子どもは、

将来にわたって周囲の人たちと良好な関係を結び、

人生を楽しめる大人になっていくでしょう。

 

 

その存在を認めること

その存在を見つめること

 

何よりもこのことが重要です。

 

 

人格ではなく行動を認めること

結果ではなく行動を見つめること

 

そうすることで分かることはたくさんあります。

 

認めることと

小さな背伸び(目標)が

子どもの(大人も)「内側からのやる気」を生むことになります。

 

あとは…

我慢ですね(笑)

無意味な先入観にとらわれるのではなく、

性急な成長を求めるのではなく、

身勝手な理想を押し付けるのではなく、

木の上に立って見守るくらいの距離感でいいのではと思います。

 

認めるというのは、

自分に当てはめると結構簡単なことです。

 

あなたが「言ってほしい言葉」は何ですか?

 

 

例えば、あなたが料理をした時に「言ってほしい言葉」は何ですか?

 

例えば、あなたが掃除をした時に「言ってほしい言葉」は何ですか?

 

例えば、あなたが毎日の生活の中「言ってほしい言葉」は何ですか?

 

その言葉は「あなたの存在を認めてくれている」言葉ではないですか?

 

そういうことなのです。

 

あなたの子どもにも伝えてあげてください。

そうすれば間違いなく、人の役に立つことを喜ぶ人になっていくと思います。

 

より豊かな教育のために…

山田でした。