頭を使うのは、勉強の時だけではありません

じゃあ、いつなの?

それは、勉強以外の時”も”ってことです。

 

もちろん、勉強する時は頭を使ってほしいのですが、

他のことでも頭を使うことはとても大事なことです。

 

人は、どんなときでも脳を使います。

でも、それが「無意識的反復」だと

脳は嫌気がさしてきます。

 

いわゆる「繰り返してばっかりな練習」だと

脳はすぐに疲れてしまって、

「もういやだー」ってちょっとした反抗と犯行をするのですね。

 

ちょっと…その反抗と犯行をさせてみましょうか(笑)

 

次の文字を一文字ずつ、ちゃんと見ていってください。

いきますよ〜!

 

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

を を を を を を を

 

 

 

 

オエェッ…

ってなりませんでしたか?

大丈夫ですか?

 

すみません(ー ー;)

 

きっとちょっと気持ち悪くなったり、

「を」が「ち」に見えたり、

「を」が「と」に見えたりしませんでしたか?

 

そういう反応が反抗と犯行です。

反抗とは拒絶反応で

犯行とは読ませ間違いです。

 

脳は、私たちを全力で守るために必死になってくれます。

なので「これはヤバそうだ」となると、

「やめなさい!」ってシグナルが出るのです。

 

 

それで、自分を守る反抗と犯行の行動となって現れるのですね。

 

その反応で「ちょっと眉間や頭の中が痛くなった」方はいませんか?

その反応を特に「集中力が切れた状態」といいます。

 

ちなみに…

さぼりんとは違いますから(笑)

 

集中しないなら…やめたほうが効率がいい

人の集中力は、せいぜい15分〜20分、長くても40分くらいなものです。

集中と非集中の状態のアップダウンがしばらく続き、

いつかのタイミングで完全にダウンします。

 

それがだいたい90分周期くらいです。

 

なので、何かをする時は「90分周期」で

休みを入れるととてもいい感じな状態が続きます。

 

 

だから、何かをやる時は

「90分×1回」か「90分×2回」のセットにするのが

最も効率がいいのです。

 

そして、集中がなくなった後に、何かを強引にしようとしても…

なかなか効果的なことにはつながりません。

 

だから、長時間何かをし続けることは、

結果として短時間集中で何かをしたことよりも、

効果が薄いという悲惨な結果になるのです。

 

例えば…

練習しすぎで嫌いになった。

 

やりすぎて体が痛くなり怪我をした。

 

練習してるのにうまくならないから自信を失った。

 

長時間練習の最後はもうぼーっとしていて惰性で動いていた。

 

そんな自分を嫌だって思って自己嫌悪になった。

 

 

挙句「集中しろ!」と指導者に叱られた。

 

他のこともしたいのにできないからストレスが溜まった。

 

 

リラックスする時間が取れないから何も考えられなくなってきた。

 

などなど、

長時間やり続けることでの弊害は結構あると思います。

みなさんもそんな経験ありませんか?

 

 

過ぎたるは猶及ばざるが如し

ある逸話があります。

 

ある日バイオリニストのミルスタインが教師のマウアーに

「1日に何時間練習したらよいか」

と尋ねたところ、

マウアーは

「頭を使って練習するなら1時間半だけでいい」

と答えたそうです。

 

また「バイオリニストの王」と呼ばれたハイフェッツも

「過剰な練習は、練習が足りないのと同じくらい悪いこと」

と言ったそうです。

彼は1日平均3時間程度しか練習しておらず、

日曜日は全く練習しなかったそうです。

 

やりすぎは、やらないのと同じくらい意味なし…

 

上記ことわざはそんな意味ですが、

最近の小中高生のクラブ活動や部活動を見ていると、

どうにもこんな風に思ってしまいます。

 

集中を持って行うことで、

短時間の練習で十分以上の効果を発揮できます。

 

そのためには「頭を使う」時間を増やし、

個々の課題を個々の時間でクリアする。

 

まちがいなくそのほうが意味のある時間になるのです。

 

今回はこの辺で。

次回も同じテーマでお話したいと思います。

 

より豊かな教育のために…

山田でした。