さて、次の学習スタイルは「教科書読み込み・まとめに時間かけ過ぎ型」です。
色々と忙しい子ども達(特に中高生)は、
時間と自分の能力を有効に使わなければいけません。
そして、この学習スタイルは「とっても真面目に勉強する子」がとってしまうスタイルでもあります。
この学習スタイルは
「教科書の読み込み・ノートまとめ・暗記をする時間が長い。
完璧に覚えよう、まとめようとしすぎるため、
問題演習(定着学習)をする時間が短くなる。
勉強時間の割に成績が十分に伸びない」
ということになってしまい、
「問題演習は基本問題中心の時間しか残されていないため、
発展応用問題やテスト対策問題がやれずに本番を迎えてしまう。
さらに、ノートや教科書を見ながら問題をするので、
○(マル)は多いけど、頭には残らない」
ということになってしまいます。
ノートまとめをして、覚えたり、理解してから問題をすることは良いことです。
しかし、そこに時間をかけ過ぎると「ノートまとめ=勉強」と思ってしまい、
まとめばかりに時間をかけます。
まとめ学習は、本人も保護者も「勉強している」ように見えますが、
実際には「覚えたのか、理解したのかの確認問題」をする時間が少なくなり、
まとめに時間をかけたけど、実は覚えていなかった、理解してもいなかった、
ということはよくあります。
また、発展問題や応用問題をする時間がなくなるため、
テスト対策問題までやれずに、勉強にかけた時間ほど成果が上がらないので、
勉強が苦しくなってしまいます。
またこのタイプの子ども達の心理として
「問題をして、できなかった時に自分に失望するのが怖い」
「まとめをしていると勉強していると思って安心する」
という心理的側面もあります。
勉強方法としては悪いものではありません。
しかしながら「完璧主義」になってしまうと、
定着学習という「実践をする時間」がなくなってしまい、
十分な演習量がないまま本番を迎えることになります。
そうすると、完璧主義な分、
できなかったり、
わからなかったりした時の反動、
つまり「あれだけやったのにどうしよう」という不安にかられ、
本来の実力が発揮できないように、
自分自身を追い込んでしまうことにもなります。
勉強しているのに、
なかなか伸びてこない子達の多くが、
この「教科書読み込み・まとめに時間をかけ過ぎ型」であり、
定着学習不十分状態となっているのです。
そして、最悪の場合、
「あれだけ勉強しているのに、できないなんて、
自分は頭悪いのかも」
と思い込んでしまいます。
親からも、
「あれだけ勉強しているのに…」と言われ、
勉強することがプレッシャーになってしまうこともあります。
しかし、
こういう子達こそ、
学習へのアプローチを変えることで、
成績が劇的に伸びることがよくあります。
悪いのは頭ではなく、
学習へのアプローチであり、
学習のプロセスです。
まずはそのことを理解した上で、
違う学習へのアプローチをしていきます。
それが、
「ノートまとめ・問題フィードバック型」です。
これについては、
また次回お話ししましょう。