面倒なことは好きですか?

皆さんは、面倒臭いことが好きですか?

 

嫌いですよね笑

 

そんなもの好きな人はいないと思います。

 

では、ちょっと考えてほしいのですか、

なぜ、面倒なことは嫌いなんでしょうか?

 

 

 

 

 

答え

メンドーだから

 

というふうに、答えた人は、

よほどの面倒臭がりですね笑

 

でも実は、これは多くの人が答えてしまうような回答なんです。

というのも…

そもそも「脳は怠け者」なんです!

 

脳は「疲れることが嫌い」なんですね。

だから、

やりたくないなぁとか

だるいなぁとか

今は嫌だなぁとか

そういうふうに思ってしまった瞬間に、

脳は「疲れるから嫌だ」と思い、

その思いを受けて「面倒臭いなぁ」と思うんです。

 

ですから、

面倒臭がりな自分を「私って意志が弱いなぁ」と嘆くことはありません。

それは「脳が悪い」んです。

脳であって、頭ではないですからね笑

 

実はこういうことは、

かなり以前から研究されていることで、

人間は実際にはあんまり考えて動いていないということが言われています。

 

ここである実験を紹介します。

よく知られた人間行動の原理の一つに

「理由を添えると頼みごと成功しやすくなる」

というものがあります。

人間というものは、自分がすることに対して理由を欲しがるものなんですね。

 

そこで次のような実験をしました。

図書館のコピー機の前で待っている人たちに、

「すみません、5枚だけなのですが、先にコピーをとらせてくれませんか?急いでいるので」

とちょっとしたお願いをすることによって、実に94%もの人が先にコピーをとらせてくれたのです!

この「お願い+理由」の効果の高さは抜群でした。

 

ところが、

「すみません、5枚だけなんですけど、先にコピーをとらせてくれませんか?」

と頼んだだけでは、順番を譲ってくれたのは60%だけでした。

 

一見すると2つの頼み方の決定的な違いは、

「急いでいるので」

という言葉があるかないかだけだと思うかもしれません。

しかし、次の実験での結果を考えると、

それは誤りだとわかります。

 

成功率の違いを生んでいるのは、

「急いでいるので」

という言葉全体ではなく、

最後の二文字「〜ので」だけだったのです!

 

三番目の実験では、

理由らしい理由を述べるのではなく、

言わずもがなの内容に「ので」という単語を添えて、

「すみません、5枚だけなのですけれど、先にコピーをとらせてくれませんか?コピーをとらなければならないので」

と頼んだのです。

その結果、なんと93%の人が譲ってくれたのです。

理由らしい理由も、新しい情報も「〜ので」の前にはなかったというのにです。

 

つまり、人間は、

もっともらしい理由の内容を聞いているのではなく、

「〜ので」という言葉だけを聞くと、

ほぼ「自動的に」頼みごとを聞いてしまうんですね。

 

これも、脳が怠け者であるという証拠なんです。

理由を考えるのが面倒臭いので、

「〜ので」と聞いたら、

「あー、なんか急いでいる理由があるんだなぁ。じゃあ譲るか」

と、内容の精査をすることなく、

ほぼ機械的に自動的に動いてしまうんですね。

 

脳は、モノを考えることが好きなのではなく、

サボることが好きなんです笑

というのも、

普段から常にモノを考え(意識的にも、無意識的にも)

体を動かす命令を出し(意識的にも、無意識的にも)

止まることを知りません。

寝ているときだって、

機能は休まっていますが、

止まっていることはないのです。

 

だから…

考えなくてもよさそうなことは、

考えずに機械的に、自動的に判断するようにしているんですね。

 

なので…

たま〜にメンドーくせーなーと思うことぐらい、

あったっていいんです笑

たま〜にですよ!

 

こういうことは日常にもよくあって、

2000円のフレンチと

5000円のフレンチでは

どちらが高級かというと…

 

 

ほぼ100%「5000円」と回答すると思います。

きっと「内容」をそんなに吟味しなくても。

 

というのも、

今なんの説明もしていないにも関わらず、

きっと「5000円の方だ」と思ったのではないでしょうか?

これも人間が自動的に、機械的に考えてしまう例の一つです。

「高価なもの=高級なもの」

という標準原理が働いているんですね。

 

ですから、

よく知らないけど、ちょっと有名なもの、

例えば、ダイヤモンドを買おうとかなったときに、

どうせ買うなら、良い物が欲しい。

値段の安いもの=粗悪なもの、なんだから、

値段の高いもの=高級なもの=良質なもの、にしよう、

という原理が働くっていうことです。

だから、宝石はやたら高い…ってことになり、

むしろ「安いと売れない」というパラドックスが生まれるんです。

 

安かろう、悪かろう、の逆ですね。

高いんだから、良いだろう、という思い込みです。

こういうのをステレオタイプの思考と言ったりします。

 

こういうのも「脳が怠け者」だから起きることなんですね。

そして後から「よく考えて買えばよかった!」なんて言ってしまうんです笑

 

値段ではなく、品質そのものを見る目が大事ってことで、

それには結構頭を使うんです。

 

ということで…

もしあなたが「面倒臭いなぁ」と思うことがあっても、

それはあなたのせいではなく、

脳のせいですから、ご安心を!