この国では、残念なことですが、学校において「読書のための教育」がほとんどなされていません。読む能力は誰にでもありますが、その力が眠っている場合も多々あります。
とはいえ、読む能力は、教え込むことで何とかなるものではありません。
もし、それで十分なら、学校に通った子ども達(大人達も?)自主的に本を読むようになるでしょうし、説明書を読めないなんてことにはならないはずですよね?
でも実際には説明書を読めない(読まない?)人が多くて、最近では「実学のために説明書を国語の授業で取り上げよう!」などと言う本末転倒な意見もあるようです。もはや笑い話です。
こういった事実が、教え込むだけでは十分ではないということを物語っています。
教授法は必要なものですが、それだけでは自分で自分を伸ばすには不十分なものです。
解き方を覚えることよりも、自分なりの解き方を考えつくことこそ価値のある学習だと思います。
この場合の解き方とは「文章の分析と解釈」と言い換えることもできます。
それには、本を読む能力、つまり「読書技術を上げる教育」が必要なのです。<続く>