豪雨について③〜KOSHI'Sチーム

さぁ、ラストを飾ってくれるのは、KOSHI'Sチームの発表です。こちらの視点も面白い!

ぜひ楽しんでください^^

メンバーが最初に取り組んだのは、豪雨は本当に"最近"の問題なのか?です。

 

ニュースでよく見かけるけれど、実は昔からあるんじゃない?と疑問を抱き調べたところ、

なんと豪雨と呼ばれる雨の年間発生回数は増えていることが判明。

しかも1時間あたりの降水量ランキング17位までのうち、14個のデータがここ50年の間に起こっているようです。

こうやってデータで知ると途端に信憑性が増しますね!

 

そして、次に豪雨とは何かを調べました。

すると、豪雨には、集中豪雨と局地的大雨(ゲリラ豪雨も含まれます)の2種類に分けられる事がわかりました。

ただ、全体としての豪雨の基準はあいまいである事もわかりました。

 

気象庁によると、浸水軒数10000棟以上を豪雨と定めているようです。

つまりは、雨量も基準となり得ますが、被害数によってその後に豪雨と定義づけられるのかもしれませんね。

 

さらに、身近な"福井豪雨"についても調べたようです。(写真2枚目)

足羽川が決壊した福井豪雨。1時間に96mmは本当に猛烈な雨で、13000棟以上浸水したようです。

 

 

自分が生まれる4年前に福井でも豪雨があったなんて…

自分たちの通っている高志中学校も浸水したことがあったなんて…

発表メンバーだけでなく、聞いている生徒たちも大きく驚いていました。

 

川が決壊した時のことは今でも覚えています。

家の前の道路で魚が流れていて…魚つりしようぜ!夏休みの宿題流そうぜ!と嬉々としていましたが(子供です許してください笑)、

その後の処理がすごく大変で、ボランティアに何日も通って、家に帰れなかった人たちともたくさん話をしました。

地震や火山といった災害よりもとても身近で、あまり気にしていなかった"雨"が、

災害となることをまざまざと見せつけられたことを覚えています。

恐怖を知っているというのは一番の防災かもしれないですね。

 

さて、豪雨に対する被害はとても大きい事がわかったので、次に既存の対策を調べました。

政府の取り組みとしては、SDGsの地球温暖化対策とムーンショット目標という計画があるようです。

やはり地球温暖化が関係しているようです。

 

このことからKOSHI'sとしては「地球温暖化の防止策を世界に呼びかけられないだろうか」と考えていました。

 

節電、エアコン...世界への呼びかけってなんだろう・・・悶々としたまま調べ続けます。

しかし、ここまできて地球温暖化防止というのは規模が大きすぎるとの判断をしたようです。

視点を変えて、技術面から何か案はないか・・・と探り始めました。

 

 

そこで着目したのは、 豪雨を降らせる直接の原因となる「発達した積乱雲」です。

まずは積乱雲について調べ、積乱雲を消してしまえばいいのでは!?と考えました。大胆ですね^^

 

よく調べてみると、発達した積乱雲をどうこうする技術は現時点では難しいようです。

ただ、積乱雲になる前の積雲の状態へのアプローチはできるかもしれないとのこと。

 

積雲の段階で、氷の結晶を雲の中に撒く。

すると、その結晶を核として、雨が降る。

雨が降ってしまえば雲の中の水蒸気量は減り、積雲が積乱雲へ発達することもなくなる。

(氷の結晶で温度を下げて上昇気流を抑えるという意味合いもあるようです)

 

これが今、世の中で実際に実験されていて、実現する可能性がとても高いところまで来ていることが判明したのです。

 

さらにメンバーたちは考えていきます。

これは今の技術、じゃあ自分たちはどうアプローチしようか。

 

意見の方向性は2つに絞られました。

①氷の粒をどのように撒くのか

②積乱雲の前の段階をどのように知るのか

 

まず「①氷の粒をどのように撒くのか」についてです。

積乱雲のタネとなる「積雲」の高度は2000m以下。

これは富士山の大体半分くらいの高さで、飛行機やヘリコプターでも十分飛べることが判明。

積雲さえ見つかれば、氷の粒を撒くことが可能かもしれません!

 

次に「②積乱雲の前の段階をどのように知るのか」についてです。

こちらは「クモログ」というアプリを活用してはどうか、と考えたようです。

KMOMYというAIは雲の種類を識別することに長けているようで、このAIを使用するというのです。

そして、自分たちで「積雲投稿サイト」を作成し、クモログで雲の種類を特定。

積雲と判断されれば、積雲の場所を特定していく。

 

これが自分たちの考える案です!

プログラミングをちょっと勉強して、やってみると面白いかもしれない。

なんだかできそうな感じがして、ちょっとワクワクしてきました!とのことでした。


実は、発表の段階では「自分たちの意見」がまとまりきっていませんでした。

最初は、調べたことを紹介することに徹してしまい、◯◯を調べました、◯◯がわかりました。

という発表になってしまったのです。

 

ただ、今回は豪雨に対する自分たちの対策案を考えよう!という目的があったので、

時間追加でもう一度トライ!

 

すると、自分たちの案を考えるための資料を探す行動に変わっていきました。

同じ「探す」という行動でも、意識が違うだけで、資料の活用度が変わってきます。

 

自分たちの案を深めよう、説得力を増すには何が必要なんだろう。

そんな風に視点を切り替え、出てきた「積雲投稿サイト」という案。

 

今の技術を上手に活用しつつ、

その技術を生かすためにたくさんのデータを集める必要があるから、

世の中の人を巻き込んで協力してもらおう!という素敵な案でしたね!


さて、3日間にわたり生徒たちの対策案について紹介してまいりました。

皆様はどの意見が「なるほど〜」「面白いな!」「よく考えてるな〜」って思いましたか?

 

理科で天気やるなら、実際の天気を考える方が何倍もいいだろ〜と安易な考えで始めたグループワークでしたが、

思っていた何倍も真剣に取り組んでいる様子を見て、正直、自分は甘かった。と反省しました。

 

もっともっと生徒たちを信じて、突っ走らせるだけの力があれば…

助言の精度をもっと上げねば…

そんなことを感じずにはいられませんでした。

 

その後の指導でも、面白いぐらいに生徒たちの浸透度が全く違うのです。

これが学びを活用することかと。

 

でも、多分この学習だけだとダレが来ると思います。

今回は、新鮮だったからこその楽しみがあって、真剣に取り組めたのかな〜と思うんです。

 

だから、たま〜にみんなでグループレッスン。

普段の学習では、たくさんの問いかけをもっともっと増やしていきたいなと思います^^

 

ご精読ありがとうございました!!生徒たちもお疲れ様でした!!